月夜の晩に、広い邸内を小さな影がふたつ連れ添うように動く。
優実と沙耶は母屋の寝室に向かっていた。
「―――はあはあ・・・ユミおねえちゃ。どこいくの?」
無言でどんどん前へ進んでいく姉へ息を切らしてたずねる沙耶。ついていくので精一杯だ。
「パパとママの寝てるトコよ・・・」
少し押し殺しながら静かに答える。
「ふーん・・・ヘンなの・・・」
不思議に思いながらとことこと姉の後ろにくっついて歩いていった。
ようやくたどり着いた。襖は閉じられて中は見えない。
「・・・」
「・・・」
夜も更け、ぐっすりと眠っているはずの寝所から物音や声がかすかにする。
「いい?絶対大声だしちゃだめだからね?」
優実は振り返って沙耶に小声で言った。
こくりとうなずく沙耶。
優実は襖に手をかけ、僅かに開けた。真っ暗な廊下に部屋の明かりが洩れる。
ふたりは中を覗き込んだ。
―――ピシイ・・・
鋭い刺すような乾いた音がきこえた。畳敷きの30畳の和室に剛三、凛子、メイドの由佳、恵理がいた。
剛三は、凛子を背中に乗せて馬になっていた。頭から黒のラバーマスクをすっぽりと被り、
分厚い唇だけ丸く開けられた穴から顔を出している。身につけているのはそれのみで、
下着もはかず全裸だ。
凛子のほうはといえばいつもおろしている黒髪をアップに結わえ上げ、
黒エナメルのボンデージスーツにベルトレスの黒クロスガーター、
黒のローレグパンティという恰好である。右手には乗馬に使うのと同じ鞭が握られていた。
B90を軽く超えるバストがスーツによってさらにしぼりだされ、剛三がよたよたと歩くたび
ゼリーのように揺れている。
覗いていた優実は思わず自分の貧相な胸を見下ろした。
「オラオラ!休んでるんじゃないよっ もっとお歩き」
背中に馬乗りになっている凛子が、止まりかけた剛三に鞭をふるう。
――シッ
「ああっ」
悲痛な叫びとともに、鈍くなりかけた動きがとたんに激しくなる。畳に膝をすりつけて歩くのが
本当に辛そうだ。
と、思っているのは沙耶だけだったりする。
「ママとパパ・・・ケンカしてるの?」
小声で、覗きに没頭している優実にきいてみる。
「違うわ・・・ふたりともよろこんでるの・・・」
「へえ。。。」
優実の右手ははやくもパジャマの上から股のあたりを弄っていた。
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